CNF複合ポリブチレンサクシネートの性能と生分解挙動に関する研究

技術ノート
プラスチック

担当者	産業支援グループ野口　広貴産業支援グループ伊藤　彰浩産業支援グループ仙波　健京都大学小野　和子京都大学矢野　浩之
概要	本研究では、生分解性樹脂であるポリブチレンサクシネート（PBS）の性能強化を目的に、樹脂強化フィラーとして注目されているセルロースナノファイバー（CNF）とPBSの複合樹脂を作製した。2種類のPBSに対してCNFを10 wt%複合することにより、それぞれの弾性率が3倍以上となり、荷重たわみ温度も18℃以上向上した。　この性能改善は、溶融粘弾性測定や電子顕微鏡観察の結果より、樹脂内部に構築されたCNFのネットワーク構造に由来するものと考えられる。さらに、CNF複合PBSを土壌中に24週にわたり埋設し、その重量変化を調査したところ、非強化のPBSよりも生分解速度が上昇していることが確認された。
発行年度	2023年度発行

担当者

産業支援グループ: 野口　広貴

産業支援グループ: 伊藤　彰浩

産業支援グループ: 仙波　健

京都大学: 小野　和子

京都大学: 矢野　浩之

概要

　本研究では、生分解性樹脂であるポリブチレンサクシネート（PBS）の性能強化を目的に、樹脂強化フィラーとして注目されているセルロースナノファイバー（CNF）とPBSの複合樹脂を作製した。2種類のPBSに対してCNFを10 wt%複合することにより、それぞれの弾性率が3倍以上となり、荷重たわみ温度も18℃以上向上した。
　この性能改善は、溶融粘弾性測定や電子顕微鏡観察の結果より、樹脂内部に構築されたCNFのネットワーク構造に由来するものと考えられる。さらに、CNF複合PBSを土壌中に24週にわたり埋設し、その重量変化を調査したところ、非強化のPBSよりも生分解速度が上昇していることが確認された。

発行年度

2023年度発行