産業を支える繊維製造プロセス技術の高度化
簡易受託研究制度を利用した課題解決
TMTマシナリー株式会社
技術本部技術サービス部 プロセスグループ
グループリーダー 金子 雅彦 氏
豊田 海 氏

金子 氏
豊田 氏
― 貴社の事業について教えてください。
当社は2002年に合繊機械メーカー3社(東レエンジニアリング、村田機械、帝人製機(現ナブテスコ))の共同出資により誕生した、合繊機械のリーディングカンパニーです。本社は大阪、工場は滋賀と愛媛、そして設計開発や技術面のアフターサービスを担うテクニカルセンターが京都にあります。
― 産技研の簡易受託研究制度を利用したきっかけは。
お客様に納入した、タイヤ製造に必要なナイロンの糸を生産する設備において、糸の品質や生産工程の調子が安定しない問題が発生しました。調査の結果、フィラメント(繊維)の直径のばらつきが原因と考えられ、糸の断面の画像から直径のばらつきを数値化して評価しようと試みましたが、社内の光学顕微鏡には寸法を測定する機能がなく、また対象となるフィラメントの本数も多いため、適切な数値化方法について産技研に相談しました。
― 産技研を活用して解決できたことは。
フィラメントの直径分布を測定できたことで、溶融紡糸パック※の構成部品の違いによる直径のばらつきの影響やそれらが生産工程にどの程度影響するのかのデータを得ることができました。これにより、最適なパック構成の選定をすることができました。
※樹脂を溶かして糸を製造するプロセスにおいて、溶融したポリマーを均一に分配してノズル(口金)へ送り出すための重要な製造ユニット
― 産技研を活用して良かったことは。
当初は、顕微鏡で撮影した画像からフィラメントを1本1本手作業で測定する必要があると考えていました。しかし簡易受託研究を利用したところ、機器による直径の測定に加えて、計測データを短時間で処理できる画像解析プログラムの作成まで提案してもらったことで、速やかな課題解決につながりました。お客様のニーズに応じた新たな設備の検討や機能の高度化を進めていく過程で、多様な分析計測方法と経験知を持っている産技研は心強い存在です。
― 貴社の今後の展開は。
私たちTMTマシナリー株式会社は、新しい価値を創造し、お客様と共に繁栄することを志しています。今後も世界トップクラスの技術開発力を活かした、高性能な製品の提供と、お客様のニーズに応じた設備提案や充実したアフターサービスを強化していきます。また、単なる合成繊維製造設備の提供だけに収まらず、お客様の繊維製造プロセス技術にもアプローチ・支援することを目指しています。
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