私たちにできること
トラブルの原因究明から解決まで
「折れ曲がった」「変色した」「摩耗した」などのお困りごとの解決をお手伝いします。製品の状態やご要望に応じて、最適な試験・分析のプランをご提案します。まずはお気軽にご相談ください。材料分析、強度試験、振動試験などを行い、原因を突き止め、解決方法を考えます。各測定の前処理方法に対してアドバイスを行います。また、前処理技術の習得をお考えの方はぜひご相談ください。
持続可能な環境調和型社会の実現に向けて
「廃棄材料を有効活用したい」「製品の寿命を延ばしたい」「有害元素を減らしたい」などのご相談にお応えできるよう、金属材料のリユース技術の開発などや金属ナノ粒子の合成・形態制御に関する研究に取り組んでいます。たとえば、除膜技術によって、硬質皮膜の除膜に要する時間を12分の1に短縮することが可能になりました。課題によっては他の分野と連携した総合的な支援も行います。持続可能な社会の実現に向けて何ができるのか、まだ課題が明確でない方もお気軽にお声がけください。
製造工程や品質管理プロセスの改善をサポート
「不良品を減らしたい」「従来の製造プロセスを効率化したい」というご要望に対して、必要とされる試験分析などの検討から、実際に得られたデータに基づいたディスカッション(技術相談)まで、技術的課題を解決するための総合的なサポートを行っています。また、産業人材育成事業(ORT等)の技術者研修や研究会共催の技術セミナーなども実施しています。
試験分析の例
化学的側面
- 金属系材料の化学成分を評価する「鉄鋼分析」、「非鉄分析」
- 非金属系材料の化学成分を評価する「窯業材料分析」、「無機分析」
- グロー放電発光分析法による「深さ分布測定」
- 金属組織観察、破面解析、電子線マイクロアナライザーによる「微小部観察」
物理的側面
- 機械的性質を中心とした材料物性,製品物性について評価する「金属材料試験」
- X線CT装置による内部構造を解析する三次元非破壊測定を行う「精密測定」
- X線回折による「構造解析」
耐久性
- 環境(疲労,振動)による耐久性試験
主な取扱設備機器
よくご相談のある装置はこちらです。
- ICP発光分析装置:水溶液中の微量金属成分の測定装置
- 放電プラズマ焼結装置:焼結材料の開発に利用
- 硬さ試験:評価内容に応じて、ブリネル硬さ(HBW)、ビッカース硬さ(HV)、ロックウェル硬さ(HRC、HRBなど) などを使い分けて対応。
最近の活用事例
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金属の耐摩耗性を向上したい
分析による金属の状態把握から品質向上へ金属製品製造業A社
業種:金属製品製造業
対応分野:表面処理/金属 -
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レーザー加工によるシリコン型を用いた「金属アクセサリー」製作
アトリエYOU
業種:伝統産業,金属製品製造業
対応分野:デザイン/金属 -
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伝統産業ものづくりをデジタルで”三歩先”へ
(有)晋六、アトリエYOU、suosikki
業種:伝統産業
対応分野:デザイン/塗装・漆工/金属/陶磁器・ファインセラミックス
最近の研究成果
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Ti+TiH2焼結体の脱水素熱処理による高強度Ti系材料の作製プロセス
対応分野:金属
筆者:丸岡 智樹
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自己組織化シリカ混合赤色蛍光体 CaAlSiN3:Euにおける量子効率向上
対応分野:金属
筆者:大石 昌嗣、森賀 俊広、塩見 昌平、尾原 幸治、藤代 史、改井陽一朗、高取 愛子、Shao-Ju Shih、秩父 重英、小島 一信
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シリコン-マグネシウム複合フィラーを用いて接合した高温用途向け窒化ケイ素接合体の界面微細組織解析と強度評価
対応分野:金属
筆者:小濱 和之
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強磁性金属ナノワイヤーの磁場強度制御液相合成
対応分野:金属
筆者:塩見 昌平、Siti Rahmah Shamsuri、松原 英一郎
主な研究シーズ
金属ナノ材料のカスタムメイド
金属は、ナノオーダーのサイズになるとバルクでは見られない特性を示すようになります。このような金属ナノ材料の実用化にあたっては、組成、大きさ、形状などを目的に合わせて作りこむことが求められます。我々は、電気化学を基盤として、液相還元法による金属ナノ材料の合成および形態制御技術の確立に取り組んでいます。
セラミックスの優れた耐熱性をいかすための接合法~ 接合用フィラーの新材料・新機能デザイン ~
我々が有する材料開発技術の応用例として、セラミックス接合用のフィラー(間に挟み込んで融かして固めることで接合する材料)の開発に取り組んでいます。接合温度より高い温度でも使用できる(再び融けることがない)ような耐熱性の高いセラミックス接合体を作製するため、接合時には比較的低い温度で融け、接合後には高い温度でも融けなくなるという、新材料・新機能をデザインしました。その核心は、フィラーに含まれる合金元素の一部を接合中に蒸発させることで、融点を上昇させる点にあります。このような特異な接合メカニズムの詳細を明らかにし、接合体の高温強度特性などを向上させるための研究を進めています。
水素吸蔵合金を利用したGD-OESによる深さ方向への水素分析
水素関連工業製品の安全性、信頼性を確保するため、迅速かつ高精度な表面から深さ方向への水素分析が求められています。そこで、水素分析用標準試料の開発、及びGD-OES(グロー放電発光分析装置)による定量的な水素の評価技術に関する検討を行っています。
難溶解試料の分析前処理技術及びその分析技術の高度化
材料開発等の際に不可欠な材料中の成分含有量の分析には、現在、ICP発光分析法(高周波誘導結合プラズマ(ICP)を光源とする発光分光分析法)などが用いられていますが、酸などによる前処理が不可欠で、水溶液化が難しい場合や前処理中のコンタミ(異物混入)などへの注意が課題となっています。そこで、レーザーなどによるアブレーション技術(固体試料にレーザ光を照射しそのエネルギーで試料を蒸発・微粒子化する技術)を応用し、前処理を必要としない固体試料の直接ICP発光分析法に関して検討しています。
振動試験機を利用したバイク用ハンドルの防振対策の検討
二輪車用ハンドルは走行中に、路面、及びエンジンからの振動が伝わるため、長時間の走行においては、関節炎や神経への障害が懸念されています。そのため、部品メーカーから振動を低減させる商品が売られています。しかし、部品装着によるコストアップ、ハンドルの形状の制限などの課題点があります。そこで現在、パイプの端から安価なシリコンゴムを挿入し荷重を加えることで、反共振現象などの効果により防振対策の検討を行っています。