産技研ユーザーズコミュニティ(UC)が目指すところ
京都から新たな価値を創出するイノベーションが生まれるように、産技研が各業界のネットワークを繋ぐハブとなり、分野を横断した連携によって新しい発想を創出できる環境として、産技研UCを創設しました。
1. ものづくり企業同士の異業種交流の場所
新しい価値を生み出すためには、多様な視点・多様な能力の掛け合わせが効果的です。様々な業種の方と交流を深めることで、未来を見据えた事業を考える機会となります。異業種交流による、知見の共有、意見交換の場としてご活用ください。
2. ものづくり企業を支える地域企業のサポーター等との交流連携
産技研UCの活動に賛同いただける支援機関・金融機関・大学等、地域企業のサポーターとなる機関にも幅広くご参加いただきます。これまで産技研が行ってきた技術支援に加え、それぞれの機関が得意とする支援を組み合わせ、会員企業様の発展につなげていきます。
3. 産技研と若手技術者による事業推進体制
企画委員会を設置し、会員企業から、次代を担う若手技術者や研究者にも参加していただき、会員の皆さまのニーズに沿った異業種連携事業を実施します。
産技研UC発足式(2024年3月22日)
企画委員会の様子
ぜひご加入ください!
- 産技研UC会員のご紹介
特別会員
研究会会員
- 京染・精練染色研究会(会員数135社)
- 京都工芸研究会(会員数71社)
- 京都合成樹脂研究会(会員数41社)
- 京都酒造工業研究会(会員数40社)
- 京都セラミックフォーラム(会員数34社)
- 京都染色研究会(会員数27社)
- 京都先端技術研究会(会員数36社)
- 京都陶磁器研究会(会員数132社)
- 鍍秀会(会員数34社)
- 西陣織物研究会(会員数84社)
※一般会員・団体会員の情報は掲載準備中です。
- 創設に至った経緯・思い
産技研では、京都市が定めた第3期中期目標(2022年4月〜2026年3月)の「産技研が京都の産業界をものづくり技術でつなぐインターフェイス(橋渡し役)として、産学公連携によるオープンイノベーションを推進することにより、持続可能な地域産業の振興に寄与するとともに、新たな価値を創出するイノベーションに貢献すること」を達成するため、自ら策定した第3期中期計画に基づき、業務の核として捉えて推進してきた6本柱(※)に取り組んできました。
※6本柱とは
(1)年間17,000件を超える技術相談、(2)迅速・正確かつ信頼性の高い試験・分析、(3)伝統産業技術後継者育成研修などのものづくりの担い手育成、(4)共同・受託研究など戦略的な研究開発、(5)伝統と先進の知恵を生かした知恵産業の推進、(6)伝統産業から先進産業に至る各技術分野での研究会活動
また、第3期中期計画では、京都産業の活性化や地域企業の持続的発展を目指す京都市の産業政策において、産技研が得意とするものづくり技術で一層貢献するため、産技研ユーザーの皆さまや活動に賛同いただける企業等を中心に、産業支援機関や経済団体、金融機関、大学など様々な主体とともにコミュニティを形成し、業種の壁を越えた情報交換や交流を通じて新たな事業展開につなげる「異業種交流のハブ化」を目指すこととしました。地方独立行政法人に移行して10年を契機に、これまで、伝統産業から先進産業に至る10の研究会の横断的交流、異業種交流により研究会活動を支援していただいた「ものづくり協力会」の機能を引き継ぎ、一層の若手技術者の交流、さらには、産技研が新たにつながりを強化していく支援ネットワークの互いの強みをいかした相乗的・効果的な支援を行う幅広いコミュニティの構築を目指す「京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティ(産技研UC)」を創設いたしました。
新しい価値を生み出すためには、多様な視点・多様な能力の掛け合わせが効果的です。
産技研UCでは、若手技術者が参画する企画委員会を核に、今までの延長線上ではなく、新しい発想での事業を展開し、様々なつながりを拡大させていく中で技術の橋渡しを行うとともに、保有する技術やノウハウ、シーズを核とする産学公連携を推進し、京都におけるオープンイノベーション拠点の一つとしてスタートアップや第二創業、地域企業による新たな分野への進出等を技術面から支援してまいります。・産技研UCの概要について(3月22日発足式での説明資料)
・地方独立行政法人京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティ設置要綱
・京都ものづくり協力会について(参考)
- 入会のご案内
イベント情報
産技研UCの活動内容(2024年度(予定))
科学・技術・技能、連携、情報発信、人材育成等、会員の皆さまのニーズに沿った事業を実施します。
・ 産技研UCキックオフミーティング(7月30日開催)
・ 産技研UCフォーラム(仮称、11月頃開催予定/UC会員・目の輝き認定企業など交流会)
・ 新春講演会(2025年1月頃開催予定)
・ 各分野や団体の取り組みPR など
(通年開催)
・ 異分野技術体験や工場見学などの事業
・ 産技研UCにご参画いただいているものづくり系研究会の共催事業
・ 産技研UCサポーターとの連携事業 など
産技研UCに期待すること、応援メッセージ
産技研UCは、会員(一般、団体、特別、研究会)、アドバイザリーボード(会員を代表し、産技研UC活動に対する助言やアドバイスを行う)、企画委員会(会員及び産技研職員で構成し企画運営を行う)で、構成されています。
それぞれの立場から、産技研に期待すること、応援メッセージをいただきましたので、ご紹介いたします。
企画委員会メンバーより
下記の4名の委員を含め10名の若手技術者・社員(2024年6月現在)で構成。産技研UC事業の企画提案など運営にご協力いただいております。
株式会社西陣まいづる
代表取締役社長 舞鶴 政之 氏
京都西陣にて帯地製造業を営んでおります。
コロナウイルス、世界情勢の緊迫、エネルギー価格高騰、円安、インフレと日本の産業社会構造を取り巻く環境が短期間で大きく変化をし、不確実性が増す中で業種を問わず、問題に直面されておられる事業者様は少なくないと感じております。このような時に、異業種の事業者様と共に、異なる目線からの情報交換、意見交換ができる場として産技研UCを活用させていただけますこと、大変心強く、嬉しく感じております。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
NKE株式会社
新規開発部 新規開発グループ 荒木 悠平 氏
全く異なる業種の企業同士が持つそれぞれの独自技術を組み合わせたら、何か世にない新商品ができそうだし、開発過程も面白そうです。私は商品開発の部署におりますので時々そんなことを考えるのですが、企業間のコラボというのは、担当者同士が会社の垣根を越えて密に連携できるかや、畑違いである互いの技術の価値を理解できるかが難しいと聞きます。長年京都企業の交流・連携を支援してこられた産技研様が新たに立ち上げられた産技研UCが、会合や技術交流等を通じてその大きな助けになってくれると期待しております。
株式会社南栄
統括部長 和多田 秀亮 氏 (鍍秀会 会長)
産技研UCの趣旨である「多様な主体による産技研UCへの参画及び産技研UC会員相互の連携促進を図るものとする。」に対し、賛同いたします。京都のものづくり伝統文化は絶対に残していかなくてはいけない。しかしその良さを知ってもらう機会が少ないように思います。そこで産技研UCの目的である感性豊かで最先端な産業技術を創造し会員相互の連携や、デザイナーやバイヤーにご協力いただけるのであれば、先進的な融合ができ、販路開拓につながると考えます。
産技研UCが京都のものづくりに貢献していくことを願います。
鍍秀会会長としても鍍秀会を挙げて産技研UCに協力して参ります。
陶磁器作家 潮 桂子 氏
私は今まで仕事柄、陶磁器業界や伝統工芸系での人とのつながりが主でした。今回産技研UCのメンバーに入れていただき、第1回会議の際は全くの異業種の方々が多く、初めは共通点が見当たらず不安に感じましたが、深くお話をする中でもっと知りたいという気持ちがでてきました。それはきっと「つくる」ということや商品に対する「思い」が共通しているからではないかと思いました。私はこの産技研UCを通して、お互いの知らない分野で知見を深め、その中から新しい角度での発見に気付くことができたらおもしろい化学反応が起こるのではないかと期待しております。
アドバイザリーボード・サポーターより
宮本樹脂工業株式会社 /会長(旧京都ものづくり協力会会長) 宮本 研二 氏
ーはばたけ産技研UCー
京都ものづくり協力会が2024年4月1日より「産技研UC」として新しく生まれ変わる。そして、その枠組みに新たに一般・団体・特別会員をメンバーに加え、新生「産技研UC」が誕生する場に立ち会えたことは画期的なことである。
京都ものづくり協力会の前身「京都工試協会」の「京都合成樹脂研究会」時代から四半世紀以上にわたり活動を共にしてきました。
その当時の一番の印象は、合研の会員が「ものづくり」に何とも楽し気に活動していた姿が忘れられない。やらされている感ではなしに、ポジティブに活動する姿は今も活き活きと記憶に残っている。
産技研UCの活動の中心は今も人であることには変わりがない。産技研及び構成メンバーの強みを大いにいかし、UCの更なる発展と皆さまのご活躍に心からエールを贈りたい。(アドバイザリーボード)
京都工芸繊維大学 /学長 吉本 昌広 氏
「産業は学問の道場なり」という言葉があります。この言葉の通り、工科系大学である京都工芸繊維大学にとって産業界との連携は核心です。本学はバイオ、化学、電子、機械、情報、繊維からデザイン、建築などを研究対象としています。京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティを通じて産業界の皆さまと出会い、連携し、産業界の課題解決につながることを期待しています。また、産業界の皆さまとともに課題に取り組むことで、学問がより強靭になり、さらには新たな基礎研究に広がる可能性を期待しています。
(特別会員)
株式会社京都銀行 /頭取 安井 幹也 氏
京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティのご発足を心よりお慶び申し上げます。京都市産業技術研究所様が、公的な産業支援機関として創設されて100年余り、この間、京都の「ものづくり文化」と「産業技術」を基盤から支えてこられたことに深く敬意を表します。このユーザーズコミュニティのご発足を契機に、私ども地域金融機関との連携を一層深めていただき、技術と文化でイノベーションを起こすまち「京都」を地域企業とともに築いていかれることを期待しております。
(一般会員)
京都商工会議所 /専務理事 兒島 宏尚 氏
UC活動による新たな価値創出への期待
京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティの発足をお祝い申し上げます。
オール京都で「知恵ビジネス」の推進を始めて15年が経過した今、経営環境は大きく変化し、社会課題やニーズも多様化しています。強みを磨き、顧客創造を目指す知恵ビジネス企業が協働し、互いの得意分野を掛け合わせて起こすイノベーションにこそ解決のヒントがあると確信しています。
新しいコミュニティーの発足により、企業間連携が加速し、知恵を活かして、変化に富んだ時代をしなやかに生き抜く京都企業が、ますます発展することを御期待申し上げます。(特別会員)
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担当:知恵産業融合センター アライアンス推進グループ 上坂・荒木