最新セミナー・サンプル情報
Nanocellulose Symposium final/第517回生存圏シンポジウム
「ナノセルロース Now and Then」
日時 2024年2月27日(火)13時~17時40分
会場 京都大学生存圏研究所 おうばくプラザ きはだホール 及びオンライン配信(zoom)
定員 1,200名(会場参加は200名まで。申込先着順)
セルロースナノファイバー関連サンプル提供企業一覧(第18版)発行
現在発売されている、セルロースナノファイバーに関連した製品の特徴をまとめています。
サンプルの取り寄せにお役立てください。
事業紹介
京都市産業技術研究所では、セルロースナノファイバー(CNF)の社会実装を促進するため、経済産業省、環境省等の支援も得ながら、京都大学・バイオナノマテリアル共同研究拠点※1をはじめ、ナノセルロースジャパン※2、全国の大学、公設試等の研究機関や地域のCNF支援組織と連携し、研究開発と事業化支援に取り組んでいます。
※1 バイオナノマテリアル共同研究拠点(京都大学)
「J-Innovation HUB 地域オープンイノベーション拠点選抜制度」は、経済産業省が大学等を中心とした地域オープンイノベーション拠点の中で、企業ネットワークのハブとして活躍しているものを経済産業省が評価・選抜することにより、信用力を高めるとともに支援を集中させ、トップ層の引き上げや拠点間の協力と競争を促す制度です。
令和2年4 月10 日、CNF 材料を核とした京都大学のバイオナノマテリアル共同研究拠点が選抜されました。
※2 ナノセルロースジャパン
『ナノセルロースジャパン(NCJ)』は、産業技術総合研究所のコンソーシアム『ナノセルロースフォーラム(NCF)』
(ナノセルロースに関するオールジャパン体制の産官学連携組織、2020 年3 月末に発展的解消)の後継となる、民間企業を主体とした組織です。産官学連携によるナノセルロースの技術開発・普及を行い、また会員企業間の協業による事業化を推進することでナノセルロースの実用化・産業規模の拡大を図り、さらに国際標準化を進めて日本の産業競争力を高めることを目的としています。(令和2年4月1日設立)
- セルロースナノファイバー(CNF)とは?
植物繊維をナノサイズ(髪の毛の4000 分の1)まで解きほぐしたCNF は、軽くて強く、熱を加えても長さが変わりにくいなど、優れた特性を有します。
20 年前に研究を開始したCNF 強化樹脂は、研究開発から実用化へステージが移行しており、カーボンニュートラルの実現、産業廃棄物やマイクロプラスチックの低減への貢献が期待されています。京都プロセスを基盤とした研究開発
京都プロセスとは、木材を原料とし、高性能ナノ繊維で補強した複合樹脂を製造するプロセス。
京都市産技研や京都大学等を主体とする産学公連携グループが世界に先駆けて開発。
CNF 複合樹脂の製造技術を発展・展開に向けた研究開発を行っています。
事業化支援
支援事例
オイル中で解繊するCNFセナフ?
株式会社服部商店淀工場(知恵創出“目の輝き” 認定企業)
我社独自技術で解繊した非水系CNF「セナフR」は、水を一切使わず直接オイル中で解繊するため、液状樹脂など疎水性材料への分散が容易です。ご希望の液中で解繊するサンプルが好評で、最近では建築材料に採用され量産もしています。
産技研協力の下、カタログを刷新し、新たに分散度合いを確認したCT 画像※や「セナフR」の活用事例等を紹介しています。
今後も、産技研と連携しながらお客様と密にやり取りをして良い製品を作っていきす。
※ CT:Computed Tomography の略 コンピュータ断層撮影
「京都プロセス」によるCNF 強化樹脂
株式会社ネイチャーギフト
京都大学・矢野浩之教授と㈱ヘキサケミカルが共同で設立したベンチャーです。「京都プロセス」により生産したCNF 強化樹脂を、用途に合わせて提供しています。
スタートアップ企業にとって、産技研は、技術サポートやマッチング、デジタル化、広報活動など幅広く支援いただく力強い存在です。
脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて、カーボンニュートラルなCNF で強化した樹脂の提供を通じて、自動車、家電、住宅建材、日用生活品など様々な用途での活用を目指し、広く社会に貢献していきます。
「京都プロセス」によるCNF 強化樹脂
永和化成工業株式会社
世界的にも珍しい発泡剤専業メーカーとして、発泡剤と発泡技術の提供を通して持続可能な社会への貢献を目指しています。
産技研の支援を受け、CNF 少量添加にて発泡体の機械特性改善と軽量化を確認するとともに、ワン・ペレット添加のCNF 配合発泡剤マスターバッチを開発しました。
CNF 複合樹脂の発泡成形が容易となったことにより、今後、得意分野である自動車内装材に加えて「軽量・優れた機械特性」をいかした用途拡大を目指します。
※ マスターバッチ:添加剤などを高濃度・高分散させた樹脂ペレット
- これまでの取組
CNF の社会実装に向けた川上・川下企業に関する調査【概要】(令和4 年3月)
CNF の社会実装に向けた川上・川下企業に関する調査(令和3年度地域産業デジタル化支援事業:経済産業省)
複合樹脂の製造技術を発展・展開の概要版です。
新素材-CNF(セルロースナノファイバー)ナショナルプラットフォーム事業(令和3年3月終了)
京都市産業技術研究所では、CNFの社会実装を促進するため、グローバルネットワーク協議会等との連携・協力のもと、常設的なマッチング事業が実施できるようプラットフォームを構築しています。
「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」平成29年度の主な活動実績
「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」平成30年度の主な活動実績
「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」令和元年度の主な活動実績
「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」令和2年度の主な活動実績
研究開発
京都市産業技術研究所では、京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授と平成17 年から共同研究に取り組み、ナノ化と樹脂の混合を同時に行う「京都プロセス」を開発し実用化を実現しました。また、研究チームにおいては、それぞれが持つ得意技術と融合したCNFの新たな活用に関する研究開発にも取り組み成果を挙げています。
- 京都大学との共同研究
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
地域新生コンソーシアム研究開発事業
バイオマスナノファイバー(セルロースナノファイバー)の製造と高植物度ナノコンポジットの開発
(平成17年度~平成18年度)経済産業省
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
大学発事業創出実用化開発事業
変性バイオナノファイバー(セルロースナノファイバー)の製造および複合化技術開発
(平成19年度~平成21年度)NEDO
京都大学生存圏研究所生物機能材料分野:
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/labm/wp-content/uploads/2013/01/nedo201206201.pdf事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
グリーン・サステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発事業
セルロースナノファイバー強化による自動車用高機能化グリーン部材の研究開発
(平成22年度~平成24年度)NEDO
NEDO:https://www.nedo.go.jp/library/seika/shosai_201311/20130000000997.html
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発事業
高機能リグノセルロースナノファイバーの一貫製造プロセスと部材化技術開発(平成25年度~令和元年度)
NEDO
NEDO:非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発
(https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100058.html)事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
戦略的創造研究推進事業ALCA(先端的低炭素化技術開発)特別重点技術領域「ホワイトバイオテクノロジーによる次世代化成品創出」
セルロースナノファイバーを用いた発泡構造の制御による高機能プラスチック極限軽量断熱部材の開発(平成27年度~令和元年度)
JST
JST:https://projectdb.jst.go.jp/grant/JST-PROJECT-15658413/
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
セルロースナノファイバー性能評価事業
社会実装に向けたCNF軽量材料の開発及び評価・検証(平成28年度~令和元年度)
環境省
京都大学:NCVプロジェクト(https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ncv/)
事業名(事業年度)
採択機関
令和2年度セルロースナノファイバー提要部材拡大のための課題解決支援事業
環境省
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業
京都プロセスで製造したアセチル化セルロースナノファイバー強化バイオPEの社会実装評価(令和元年度~令和2年度)
環境省
環境省:http://www.env.go.jp/recycle/R01_012_KyotoU.pdf
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合展開
セルロースナノファイバー先端開発技術者養成に係る特別講座(令和元年度~令和5年度)
NEDO
事業名
研究テーマ(事業年度)
採択機関
課題設定型産業技術開発費助成事業
「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」技術開発プロジェクト(令和元年度~令和5年度)
NEDO
- 京都市産技研の独自研究
研究開発事例① CNF強化樹脂の発泡成形
CNFを複合化することで発泡時の気泡成長を抑制して微細な気泡が得られます。また、フレキシブルなナノ繊維は気泡内に露出することなく効果的に気泡壁を補強するため、軽量・高強度な構造体となります。
研究開発事例② 新たな作風の京焼・清水焼の創製
第一工業製薬㈱とのTEMPO酸化CNFを活用したセラミックス鋳込み成形の共同研究の成果を㈱陶?の技術と融合し、透光性ある新たな作風の京焼・清水焼を開発しました。CNFの添加で脱型性の向上と温かな手触りを実現しました。
研究開発事例③ CNF染色技術とその応用
綿糸等への染色技術を応用したCNF染色技術の開発を行っています。CNFを用いた製品は、いかなる形態、用途であっても何らかの着色が必要となります。CNFの実用化に際し、ニーズに応じた染色技術を提供いたします。
関連情報
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公式Youtubeチャンネル
CNFをはじめとする技術情報の動画をご覧いただけます。
CNF関連動画一覧
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