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令和6年度「京の知恵」新価値創造講演会
京都工芸繊維大学繊維科学センター・(地独)京都市産業技術研究所 共催
京都工芸繊維大学繊維科学センターと(地独)京都市産業技術研究所とは、「研究等連携に関する覚書(平成22年9月3日締結・平成27年4月1日再締結)」第2条に基づく技術交流及び研究交流により、毎年研究発表会を開催してまいりました。
本講演会では、京都が持つ「知」と「技」を活用して、京都工芸繊維大学繊維科学センター及び京都市産業技術研究所が、地域社会や地場企業と連携することにより、持続可能な繊維科学の発展に貢献するための新たな価値創造に関わる内容として、より身近に、より多くの皆様方に参加していただけるような講演会として企画いたしました。
下記のとおり、会場とオンラインのハイブリッド開催にて実施いたしますので、多数の皆様方のご参加をお待ちしております。(※状況によっては完全オンライン開催に変更する場合がございます。)
<日時>
令和7年3月14日(金) 13:30~17:00
<講演方法>
発表25分・質疑 5分 計30分
会場:京都工芸繊維大学 15号館N105室(京都市左京区松ヶ崎橋上町1)
オンライン:Cisco Webex Meetingsを使用
<定員>
100名(講演会場)
<参加費>
無料
<協賛>
(一社)繊維学会、(一社)日本繊維機械学会、(一社)日本繊維製品消費科学会、 (一社)日本繊維技術士センター、(一社)テキスタイル倶楽部、
京都染色研究会、京染・精練染色研究会、西陣織物研究会、
(地独)京都市産業技術研究所ユーザーズコミュニティ
<プログラム>
13:30~13:40
開会挨拶 京都工芸繊維大学 繊維科学センター長 奥林 里子
《座長》(地独)京都市産業技術研究所 研究統括 名所 高一
13:40~14:10
【テーマ】「セルロースナノ・ミクロファイバー強化プラスチックの特性」
【発表者】(地独)京都市産業技術研究所 産業技術支援センター材料・素材技術グループ長 仙波 健
【概要】セルロース系繊維は、低炭素材料が重要視される昨今、プラスチックの強化繊維としての存在感を増しています。代表的なプラスチックであるポリプロピレンをナノファイバー、またはミクロファイバーにより強化した材料の特徴およびセルロースナノファイバー関連の製品化事例を紹介します。
14:10~14:40
【テーマ】「天然染料染色に関する研究開発について」
【発表者】(地独)京都市産業技術研究所 産業技術支援センター 主席研究員 井内 俊文
【概要】自然由来の動植物により染色を行う天然染料染色は、合成染料が登場する近代まで長年使用されてきました。天然染料は色素の耐久性などに課題はあるものの、世界的な環境意識の高まりに伴い京都市産技研に対しても問い合わせが増加傾向にあります。本発表では天然色素の各種繊維に対する染色性と錯形成に関する最近の研究成果、今後期待される産業利用について紹介いたします。
14:40~15:10
【テーマ】「型紙の機械彫刻開発による型友禅業界の下支え支援」
【発表者】(地独)京都市産業技術研究所 産業技術支援センター 研究員 籔内 快
【概要】近年、職人の高齢化や後継者不足によって型紙を彫刻できる職人は少なくなっており、型友禅業界に大きな影響を及ぼす可能性が指摘されています。京都市産業技術研究所では、その対応策として機械による型紙彫刻について検討し、業界への技術移転を行ってきました。本発表では、地場企業との連携事例として、当事業のこれまでの活動について紹介いたします。
15:10~15:20
休憩
《座長》京都工芸繊維大学 繊維科学センター副センター長 岡久 陽子
15:20~15:50
【テーマ】「キチン・セルロース由来ナノ結晶粒子に対する微生物の分解作用」
【発表者】京都工芸繊維大学 繊維科学センター シニアフェロー 下坂 誠
【概要】微生物はミクロの世界です。一方、繊維はナノの世界まで展開されています。天然・合成を問わず、繊維素材の微生物分解は興味深い研究対象です。天然多糖であるキチンとセルロースを用いて、その結晶粒子のサイズの違いによって分解に関与する細菌群が変化する現象について紹介します。併せて、新種の強力なキチン分解細菌が見つかった幸運、および絶滅危惧種ヒカリゴケの人工培養成功について紹介します。
15:50~16:20
【テーマ】「機械解繊フィブロインナノファイバーの製造と特性解析」
【発表者】京都工芸繊維大学 繊維学系 准教授 岡久 陽子 (繊維科学センター副センター長)
【概要】フィブロインはカイコの繭の主成分で、繊維状のタンパク質です。精練処理後に取り出される1本に見えるフィブロイン繊維は、無数のミクロフィブリルの集合体で構成されており、セルロースナノファイバー製造法である機械解繊手法を用いることにより、容易にナノファイバー化できます。本講演会では、当研究室で現在までに行っている機械解繊フィブロインナノファイバーの特性解析結果やそれらを用いた新規材料開発について紹介します。
16:20~16:50
【テーマ】「令和6年度繊維科学センター活動状況報告」
【発表者】京都工芸繊維大学 繊維学系 教授 奥林 里子(繊維科学センター長)
【概要】本年度、繊維科学センターは、2022年度に作成した新しい時代に即したセンター活動をさらに前進するべく、本学の特色を打ち出す試みに行いました。本年度の活動概要および次年度以降、再定義した活動方針について概要を紹介します。
16:50~17:00
閉会挨拶 (地独)京都市産業技術研究所 研究室長 中村 俊博
<参加のお申込み (インターネットによる事前申し込み制)>
下記参加申込みアドレスより必要事項をご入力の上お申し込み下さい。
参加申込アドレス: https://www.kit.ac.jp/application/view/index.php?id=255139
(繊維科学センターホームページ [ http://www.cfts.kit.ac.jp/ ] からもご案内しています。)
申込締切日: 令和7年3月7日(金)(ただし、定員になり次第、締め切らせていただきます。)
<本件お問い合わせ先>
京都工芸繊維大学 繊維科学センター
住所:〒606-8585京都市左京区松ヶ崎橋上町1
電話番号: 075-724-7701 FAX番号: 075-724-7705
e-mailアドレス: fiber@kit.ac.jp