ナノマテリアルジョイントミーティング2024
―ナノ材料評価技術の新展開―
一般的に材料は、ナノ化し比表面積が非常に大きくなることで、さまざまな興味深い物性を示すようになります。近年、多くの分野でこのようなナノ材料の活用が期待され、注目を浴びていますが、その合成や評価に関してはテクニック、ノウハウに頼っている部分がまだまだあります。ナノ材料のさらなる用途展開や市場拡大を実現するためには、形態や特性を正確に評価、理解することがきわめて重要になってきます。そこで、京都先端技術研究会、(地独)京都市産業技術研究所では、ナノ材料を扱っておられる企業様、あるいはナノ材料にご興味のある企業様との情報交換を目的として、ナノ材料に関する技術会議を開催しております。
今回は、「ナノ材料評価技術の新展開」と題し、最先端のナノ材料評価技術の紹介や評価事例について講演会を開催いたします。本技術会議を通じてナノ材料の可能性について情報共有を図り、今後のナノ材料のさらなる展開や市場拡大につながることを期待しております。皆さまのご参加をお待ちしております。
日時 令和6年11月8日(金) 13:30 – 19:00
会場 京都市産業技術研究所 2階 ホール
(京都市下京区中堂寺粟田町91 京都リサーチパーク9号館南棟)
対象 ナノ材料(材料評価)に興味・関心をお持ちの方
講演会(13:30 – 17:00)
講演1:「ナノ評価の重要性と産技研における事例紹介」
(地独)京都市産業技術研究所 塩見昌平
講演2:「CNT・バイオ・半導体など最先端のナノ材料へアプローチする分析手法」
(株)堀場製作所 高木陽一 氏
講演3:「ナノマテリアルをはかる・みる ~粒子特性評価から表面観察まで~」
(株)島津製作所 洲本高志 氏
招待講演:「液体中に分散するナノ・ミクロン微粒子の超音波散乱解析」
京都工芸繊維大学 則末智久 氏
技術交流会(17:30 – 19:00)
会場:石窯バル6peace
京都市下京区西七条東石ケ坪町16(京都市産業技術研究所より徒歩7分)
定員 30名(先着順)
参加費 講演会:2,000円(ただし、産技研UC会員は1,000円、京都先端技術研究会は無料)
技術交流会:5,000円
※当日、会場受付にてお支払いください。※現金のみ。
※お釣りの出ないようご準備をお願いいたします。
申込み 下記注意事項をよくお読みいただき、申込フォームから申込みください。
申込フォーム
※お申込み後72時間以内に申込確認メールがない場合はご連絡ください。
注意事項
お申込みは1名ごととなります。複数名でのご参加をご希望の際も1名ごとにお申込みください。
状況によっては中止またはオンライン開催に変更となる可能性があります。その際は参加申込時にご記載いただいたメールアドレス宛に連絡いたしますので、ご確認をお願いいたします。
発熱等の症状がある方は来場をご遠慮ください。
申込締切:令和6年11月1日(金)
問合せ 〒600-8815 京都市下京区中堂寺粟田町91 京都リサーチパーク9号館南棟
TEL:075-326-6100(代表)
Eメール:kyoto-sentan_1985(at)tc-kyoto.or.jp ※(at)部分を@に変えてご利用ください。
加工・製造技術グループ 塩見
講演要旨
講演1:「ナノ評価の重要性と産技研における事例紹介」
(地独)京都市産業技術研究所 加工・製造技術グループ
塩見昌平
材料の選定や利用に際し、その特性を正しく評価し理解しておくことが不可欠です。しかし、対象がナノ材料になると、どのような評価手法を適用すればよいか分からない、あるいは、材料そのもののハンドリングが困難であるなどの課題が表出し、アプローチがきわめて難しくなることが多々あります。本発表では、このような課題への対応策やナノ材料評価の注意点について、産技研における実際の評価事例を交えつつご紹介します。
講演2:「CNT・バイオ・半導体など最先端のナノ材料へアプローチする分析手法」
(株)堀場製作所 営業本部 大阪セールスオフィスNetworkSales代理店チーム
高木陽一 氏
ナノ材料の分析において、堀場製作所は粒子解析・分光分析など独自の技術をもっています。ナノ粒子解析としては、カーボンナノチューブやエクソソーム、ファインセラミックスなどに対して、一般的に使われるレーザ回折/散乱法、動的光散乱法だけでなく、パーティクルトラッキング法、遠心沈降法を含めた4つの原理で課題を解決した事例、また、半導体やフィルムなどのナノ薄膜に対しては、さまざまな解析の手法をご紹介します。
講演3:「ナノマテリアルをはかる・みる ~粒子特性評価から表面観察まで~」
(株)島津製作所 分析計測事業部 Solutions COE
マテリアル/インフラストラクチャーソリューションユニット
洲本高志 氏
近年、ナノ材料を用いた研究開発が多様化している中、ナノ材料の評価では粒子径や比表面積、粒子表面などにおける特性評価や分散状態の多角的評価の必要性が高まっています。
本講演ではナノ粒子を正確に測定できる遠心フィールドフローフラクショネーション(FFF)をはじめとしたさまざまな粒子特性評価機器から、走査型プローブ顕微鏡(SPM)等の表面観察装置に関する装置をご紹介し、実際のナノ材料のアプリケーション事例をご紹介します。
招待講演:「液体中に分散するナノ・ミクロン微粒子の超音波散乱解析」
京都工芸繊維大学 材料化学系
則末智久 氏
液体中の微粒子に超音波が入射すると、光やX線と同様に散乱が起こります。この散乱波を解析することで、粒子径分布や粒子の硬さ、表面電位の測定が可能となります。当初はミクロン粒子の解析に用いられましたが、最近では技術の進展により数十ナノメートルの粒子解析も可能になりつつありますので、幅広いサイズ領域の無希釈その場解析法についてご紹介します。