超臨界二酸化炭素を用いる綿繊維の改質
- 研究報告
- 染色加工
担当者 |
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概要 |
耐久性を有する高機能繊維を開発するにあたっては繊維材料そのものに種々の化合物との反応性を有した官能基を導入することによる高反応性繊維材料を作製する方法が考えられる。そこで,高反応性化合物として塩化シアヌルを利用した綿繊維の改質を試みた。塩化シアヌルを繊維加工へ適用する場合には多量の有機溶媒を必要とするが,環境への影響を排除するため超臨界二酸化炭素を媒体とする綿繊維の高反応性繊維材料への改質を検討した。前年度では有機溶媒を使用する反応系と同等の処理効果を確認したが,加工方法が2段階であること,加工安定性や再現性が充分でないため,より簡便な処理方法を検討した。その結果,塩基性化合物を使用することにより,有機溶媒を使用することなく,また,アルカリ前処理も必要としない1段階処理により塩化シアヌルの綿繊維への化学修飾が可能となった。 |
研究期間 |
平成22年4月~ |
キーワード
- 超臨界CO2
- 機能性綿繊維
- 染色濃度
- FT-IR
- 塩化シアヌル