エポキシ樹脂/ポリエーテルサルホン系の発泡成形における 気泡構造制御
- プラスチック
- 研究論文
担当者 |
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概要 |
エポキシ樹脂発泡体の気泡微細化を目指し,特異な相分離構造が得られるエポキシ/ポリエーテルサルホン(PES)ブレンド系の特異な相分離構造をテンプレートとして利用した気泡制御方法について検討を行った。 その結果,以下のことが明らかになった。相分離構造及び気泡構造の観察から,エポキシ/PES系は予備硬化時間の調整によりエポキシ樹脂単体の場合に比べて微細な気泡が得られることが分かった。予備硬化温度を上昇させるとエポキシ/PESのドメインサイズが増加し発泡体の気泡構造が連通化することが示された。PES添加量を増加させるとエポキシ樹脂相が高TgのPES相に取り囲まれて,発泡体の気泡が微細化することが分かった。硬化物発泡体の動的粘弾性測定から,PESの添加は硬化物の150℃以下での弾性率には影響を与えず,Tg付近での弾性率を上昇させる効果があることが分かった。 以上より,PESの添加はエポキシ樹脂の機械的特性を落とさず発泡体の気泡を微細化するのに有効な手段であることが示され,さらに気泡の連続性や内壁構造を制御する方法となる可能性も示唆された。 |
研究期間 |
平成26年4月~平成27年3月 |
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キーワード
- エポキシ樹脂
- ポリエーテルサルホン
- 物理発泡剤
- 発泡成形
- 相分離構造