京塗の商品開発手法の検討
- デザイン
- 技術ノート
- 塗装・漆工
担当者 |
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概要 |
本稿は,平成25年度京都市伝統産業技術者研修漆工コースで実施した〔京塗・デザイン実習〕を通じて検討した京塗の商品開発手法についてまとめたものである。〔京塗・デザイン実習〕の指導要点は,(1)「京塗八技法を知る」,(2)「京塗の良さを特色とした現代生活で使える漆器を提案する」の2点である。専用のコンセプトシートを作成し,研修生8名とともに商品デザインを行った。並行して価格設定および流通システムのあり方についても検討した。修了作品展では,課題作品を商品として参考価格を付けて展示した。入場者へのアンケートにより,課題作品への評価や意見などを収集し,分析した。 その結果,一部の課題作品の設定価格を「適当」とし,かつ購入する意志があるという評価を得た。実習の「売る!京塗」というテーマに近づいた企画がある程度出来たと考えている。 漆器の商品開発において,ターゲットを明確化し商品コンセプトを十分に検討するプロセスの重要性が確認できた。その中で,製作コストを最適化する努力も必要になる。〔京塗・デザイン実習〕で行った手法は,後継者を目指す若者たちが持つ感性を漆器の商品企画に反映させたものであるが,今後の新商品創出の方法のひとつになればいいと考える。 |
研究期間 |
平成25年4月~平成26年3月 |
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キーワード
- デザインプロセス
- 京都の伝統産業
- 漆器