X線回折イメージング法における空間分解能を向上させるナノ構造化したX線光学素子の検討
- 研究抄録
- 金属
| 担当者 |
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| 概要 |
加速度的に進展する材料の高機能化研究を支援するには、材料の微細構造を評価可能な新たな分析手法の確立が不可欠である。例えば、高温酸化や塩水腐食の抑制は、金属材料の耐熱性や耐食性の向上に寄与する。これらの現象を解析するには、材料表面での酸化物形成に伴う結晶構造の変化を捉えることができる、広い観察視野と高い空間分解能を兼ね備えた分析手法が求められている。近年、X線回折法にガラスキャピラリのようなX線光学素子を組み合わせたX線回折イメージング法により、試料中の結晶構造分布の可視化が試みられている。ガラスキャピラリは、無数のガラス単管を束ねたハニカム構造の断面を有し、試料から発生した回折X線がその内部を通過することで微細分割化され、位置情報が保持される構造である。ガラス管の孔径を小さくすることで、空間分解能の向上が期待されるが、製造工程上、技術的に課題がある。そこで本研究では、アノード酸化法により作製された、規則的な多孔質ナノ構造を有するポーラス型アノード酸化皮膜(孔径:110 nm、膜厚:620 µm)をX線光学素子として適用した。その結果、ガラスキャピラリ単独で使用した場合と比較して、X線回折イメージング法としての空間分解能は40%以上向上した。本手法は、実験室環境下での実用的な分析手法として有効であり、多様な結晶構造分布の観察への応用が期待される。 |
| 原題 |
Exploring a nanostructured X-ray optical device for improved spatial resolution in laboratory X-ray diffraction imaging |
| 発行年度 |
2025年度発行 |
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キーワード
- X線回折イメージング法
- X線光学素子
- アノード酸化
- アルミニウムのポーラス型アノード酸化皮膜
- 自己規則化ナノ構造