紋織物向け欠陥領域検出自動学習システムの実現可能性の検討
- 研究抄録
- 製織・DX
担当者 |
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概要 |
織物の目視検査をコンピュータで代替することを大きな目的として、画像データの取得方法、機械学習モデルの訓練方法を提案し、手法の精度を検証した。画像データは伝統的な織機にカメラを取り付け、5種類の図案について、正常な生地と4種類の欠陥を有する生地を製織し、製織中に取得した。欠陥を有する生地は意図的に欠陥を加えたものである。機械学習モデルは畳み込みオートエンコーダをベースに改良したもので、これらの生地の正常画像で図案ごとに個別に訓練した。これら訓練後のモデルを使って欠陥のある入力画像とその出力画像の差分を取ることで、欠陥領域を抽出した。欠陥検出モデルの精度は、抽出された残差マップと目視で作成されたグラウンドトゥルースを比較してAUC値を計算することにより検証した。また、モデルが十分な精度を達成するまでの時間も調査した。結果としてモデルは図案に関わらず特定の欠陥で非常に高い精度を達成した。さらに、図案の繰り返し長さが長くなるほど訓練に時間を要したが、訓練時間は製織中に訓練するのに十分短時間であることがわかった。これらにより、図案毎に個別に訓練する欠陥領域検出自動学習システムの可能性を示した。 |
原題 |
Feasibility Study of Automatic Learning Defect Segmentation System for Patterned Textiles |
発行年度 |
2023年度発行 |
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キーワード
- 異常検知
- 外観検査
- 教師なし学習
- 機械学習
- 欠陥検出