TOP 研究成果 漆ラッカーゼの至適pHの測定

研究成果

漆ラッカーゼの至適pHの測定

  • 技術ノート
  • 塗装・漆工
担当者
高分子系チーム
池永 誠、橘 洋一
概要

伝統的な塗料である漆は,植物由来の環境負荷の低い材料として注目されている。漆の硬化は,漆中にわずかに含まれるラッカーゼの酵素反応により達成される。そのためラッカーゼの酵素反応における至適条件を調べることは,漆の硬化反応を制御するためには非常に重要である。これまで報告された漆ラッカーゼの至適 pHにはばらつきがあった。そこで,改めて漆ラッカーゼの至適 pHの測定を行ったところ,グアイアコール基質において pH 8.8,カテコール基質においてpH 8.4であった。報告された至適 pHにばらつきがあった要因の一つは,基質の非酵素的酸化反応によって生成する過酸化水素がラッカーゼ活性を阻害するためであると推察する。

研究期間

令和2年4月~令和3年3月

資料ダウンロード

キーワード

  • ラッカーゼ
  • 至適pH
  • 酵素反応