インバーFe-Ni合金/SiC複合めっき膜の作製
- 表面処理
- 研究論文
担当者 |
|
---|---|
概要 |
インバーめっき膜の機械的特性の向上を目的として,インバーFe-Ni合金/SiC複合めっき膜を作製し,得られた複合めっき膜の硬さ特性を評価した。めっき液中にSiC粒子(平均粒径約0.5μm,0~20g/L)を分散させた複合めっき法により,SiC共析量が22.4vol%までのインバーFe-Ni合金/SiC複合めっき膜が得られた。インバーFe-Ni合金めっき膜中にSiC粒子が共析することにより,600℃熱処理によるめっき膜の硬さの低下が抑制され,SiC粒子を含まない熱処理後のインバー合金めっき膜及び溶製インバー合金の硬さに比べ高硬度を有した。特にSiC共析量が20vol%以上の複合めっき膜の硬さは,600℃熱処理前後においてほとんど変化しなかった。以上の結果から,SiCを共析(20vol%以上)したインバーFe-Ni合金/SiC複合めっき膜に600℃熱処理を施すことにより,高硬度かつ低CTEのインバー/SiC複合膜を得ることができ,この複合めっき膜は,高い機械的強度と高い熱寸法安定性が要求されるMEMS部材への応用が期待される。 |
研究期間 |
平成27年4月~平成28年3月 |
資料ダウンロード
キーワード
- Fe-Ni合金めっき
- SiC
- インバー電鋳
- 低熱膨張
- 複合めっき