金属-酸化物複合体の構造制御による新規高機能性の発現 ―Auナノ粒子-TiO2複合体の創製と構造・物性制御―
- 研究論文
- 金属
担当者 |
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概要 |
チタン酸化物は光触媒効果を有した材料として広く知られており,色素増感太陽電池をはじめ,さまざまな分野への応用も検討されているが,光触媒としての太陽光に対する効率の悪さがボトルネックとなり,現状は限られた用途でしか利用が進んでいない。光触媒としての効率を改良する方法として,反応面積を増加させる,あるいは,材料そのものの反応効率を向上させることが考えられる。そこで我々は,当研究所で確立されてきた金属のナノスケールでの形態制御技術と酸化物被覆技術を組み合わせた,金属-酸化物複合体の創製を提案する。微細に形態制御した金属上にチタン酸化物を被覆することにより,反応に寄与するチタン酸化物の大表面積化を図るとともに,表面プラズモン共鳴に代表される金属の光に対する応答性を利用したチタン酸化物材料の光触媒効率の向上を目指し,これまでになかった高機能性の付与を検討した。また,これら金属ナノ材料の作製や酸化物被覆はいずれも液相法で達成し,容易にスケールアップが可能である点やワンポットのシンプルな手法である点において,作製プロセスの観点からも非常に実用的である。本研究報告では,金ナノ粒子-チタン酸化物複合体の創製と,熱処理による結晶構造の変化,メチレンブルーを用いた光触媒活性の評価について報告する。 |
研究期間 |
平成26年4月~平成27年3月 |
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キーワード
- チタニア
- 光触媒
- 金ナノ粒子