セルロースナノファイバー強化ポリプロピレンの発泡成形
- プラスチック
- 研究報告
担当者 |
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概要 |
セノロースナノファイパー(CNF)強化ポリプロピレン(PP)の発泡成形について,材料の組成及び発泡条件が発泡体の気泡構造,機械的特性及び熱的特性に及ぼす影響について検討を行った。CNF強化PPは,二軸押出機を用いて湿潤パルプを粉末PPと混合すると同時に解織することで作製した。発泡成形は,物理的(蒸発型)発泡剤として超臨界CO2を用いた減圧発泡法により行った。比較的低温での発泡において,CNF強化PP発泡体はPP発泡体に比べて顕著な気泡径の増加が確認され,CNFは発泡核剤としての役割を果たすことが明らかになった。また,比較的高温での発泡においてもCNFを複合化したことによる増粘のため,気泡径の減少,気泡数密度の増加をもたらすことが明らかになった。得られたCNF強化PP発泡体の特性は,PP未発泡体よりも低比重でありながら高い曲げ弾性率,曲げ強度,衝撃エネノギー,熱変形温度(荷重たわみ温度)を示すことが明らかになった。これらの特性により,PPを使用した部材の性能を維持したまま軽量化を図ることが可能となる。CNFとの複合化はPPの発泡性及び得られるPP発泡体の物理特性を改善させる有効な方法であることが示された。 |
研究期間 |
(記載なし) |
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キーワード
- セルロースナノファイバー
- ポリプロピレン
- 発泡成形
- 超臨界二酸化炭素