第6回「バイオナノミクス基盤技術研究会」開催のお知らせ
京都バイオ計測センター並びに京都大学ナノハブテクノロジー拠点は,利用者の研究開発を加速・高度化するとともに,産学公の研究者・技術者のネットワークを構築し,イノベーション創出に貢献できる環境の構築に取り組んでいます。
その一環として,双方が連携し,隔月で勉強会である「バイオナノミクス基盤技術研究会」を開催しています。
この度,第6回「バイオナノミクス基盤技術研究会」を下記のとおり開催しますので,ご案内いたします。
日時:平成31年1月25日(金) 午後1時半から午後3時20分
場所:京都バイオ計測センター(KRP東地区 KISTIC棟4階)
次第:
講演1 13:30~14:20
「表面プラズモン増強加熱のバイオメディカル応用」
講師:石田昭人 先生 京都府立大学 生命環境科学研究科応用生命科学専攻副学長・教授
内容:表面プラズモン共鳴現象の応用は初期には共鳴角や共鳴吸収波長のシフトを利用したバイオセンシングが中心であった
が, その後,伝播性プラズモン,微粒子プラズモンともに電場増強を活用したラマン分光や蛍光分光などが活発に研究さ
れるようになった。さらに最近ではプラズモン電場の減衰によって発生する熱に注目が集まり,光PCRやがんの温熱療法な
ど,多数の応用例が報告されるに至っている。しかし,そのほとんどが微粒子プラズモンであった。我々は伝播性プラズモン
の増強電場を熱に変換してDNA合成酵素を駆動することに成功し,これを免疫反応による一粒子検出に応用する概念を実
証した。本講演では伝播性プラズモンによる局所加熱の原理とバイオメディカル領域に応用するうえでの特長について紹介
する。
講演2 14:30~15:20
「金ナノ粒子二量体を用いた表面増強ラマン分光による1分子計測技術」
講師:菅野公二 先生 神戸大学 工学研究科機械工学専攻 准教授
内容:表面増強ラマン分光(SERS:Surface Enhanced Raman Spectroscopy)を用いてDNAなどのバイオ・ケミカル分子の1分子計
測技術について報告する。SERSとは,金や銀などの金属ナノ構造によりラマン散乱光を増強する手法であり,本研究では
1分子感度が期待される金ナノ粒子二量体配列構造を用いている。本講演では,(1)トップダウンナノスケール加工技術とセ
ルフアセンブル技術を組み合わせた金ナノ粒子配列技術,(2)金ナノ粒子二量体を用いた高感度SERS分析技術,(3)DNAオ
リゴマーの1分子検出・同定技術,について紹介する。(1)では京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の微細加工装置を,(2)およ
び(3)では京都バイオ計測センターの顕微ラマン分光装置を用いて研究を行っている。(3)では,単一のDNAオリゴマーを検
出,および単一塩基感度での塩基同定を達成している。
参加費:無料
申し込み:以下の事項をご記入の上,eメールでお申し込みください。
件名:第6回バイオナノミクス基盤技術研究会 参加申込
本文:氏名,所属,電話番号
締切:平成31年1月15日(火)
宛先:kist-bic@tc-kyoto.or.jp
定員:20人
お問合せ:京都バイオ計測センター(担当:増井,電話:075-326-6101)