
ガス栓の品質向上に取り組み日常の安全を支える
製品のトラブル解決
株式会社藤井合金製作所
研究所部長   西堀 慎一 氏
   副部長  藤木 顕士 氏
   主任   妹尾 雄太 氏
        原 和司 氏
品質管理部次長 中貝 泰裕 氏
――産技研を活用したきっかけは。
めっきなど表面処理に関して技術指導をお願いしたことが最初のきっかけでした。当時から何か困りごとがあると産技研に相談させてもらっており、おそらく40年以上前からお世話になっていると思います。
――産技研を活用して解決できたことは。
当社が扱っている鋳鉄製のガス栓部品に“巣(す)”と呼ばれる空洞が発生し、ガス漏れのリスクが懸念されました。巣の位置や分布を立体的に確認したいと考えましたが、外観からは分からないため、産技研に相談しました。
産技研からは断面組織観察による平面画像と、X線CTによる立体画像での観察をご提案いただきました。巣の存在を視覚的に把握でき、「こんなところにもあるのか」と実感をもって理解できました。
また、立体画像を自社のパソコンで閲覧できる形式で提供いただいたことで、開発部全体で情報を共有することができました。自社で同様の解析を行うには高額な設備投資が必要ですが、産技研の技術と支援により、効率的に問題の本質を見極めることができました。

――産技研を活用して良かったことは。
当初のやり方の問題点が明確になったことで、別の製造アプローチを採用することにつながり、結果、安定した製品化が実現できました。今回のように、産技研のサポートは、その後の判断材料を得るための大きな手助けにもなります。設備や情報の幅広さ、専門知識に加え、必要に応じて、その分野を得意とする他の機関を紹介してくれる柔軟さも魅力です。
――貴社の今後の展開は。
現在はガス栓や温水コンセントが主力製品ですが、もう一つ二つ、新たな事業の柱を育てていきたいと考えています。その中でまた新たな技術課題も出てくるはずです。その際には、改めて産技研の力をお借りしたいと思っています。
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