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COLUMN 天然物や伝統産業を科学する

2025.07.17

大学院修了後、化学メーカーを経て産技研に入所しました。大学院や会社では、機能性色素の合成をしておりましたが、様々な色素を計算により設計し、合成していると、植物が創り出す分子構造が非常に優れた設計であることに気付かされます。山河に生い茂る草木を眺めては、植物が創り出す色素を使えないかと考えたのが転職のきっかけとなりました。産技研では天然染料の研究をはじめ、有機分野の試験分析などに携わっており、一方で伝統産業技術後継者育成研修の染色基礎コースの担当もしております。産技研で働く魅力は、こうした先進分野の研究と伝統産業の両方に携わることができることで、口伝による技術を科学の観点から考察し、その理由が分かるというのは謎解きのような面白さがあります。その意味では、古くから伝わる技術にも、自然の様にそれなりの意味が隠されているようです。元々私は文系でしたので、社会科学分野からのアプローチも研究に取り入れたいと考えております。京都には伝統文化と科学技術の共存という特徴がありますので、研究開発においてもそのような視点を大切にしたいと思います。

PROFILE

井内 俊文(いのうち としふみ)
研究室所属
入所:2019年
専門分野:有機材料化学、光化学
研究:機能性色素、天然染料、セルロースナノファイバーの染色

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