
会員の声を吸い上げ、「楽しい会」のさらなる発展を目指す|京都合成樹脂研究会
京都合成樹脂研究会は、高度経済成長期の幕開けとともに合成樹脂の将来性に着目した関係者の提言を受け、1951年に京都市工業研究所(現:産技研)の呼びかけにより、賛同した企業の勉強会として始まりました。現在は、京都を中心とした関西一円の合成樹脂・有機材料を扱う企業や技術者による異業種交流の場として活動しています。近年の環境問題や循環型社会への移行といった社会課題に対応するため、他学協会と連携して最新・注目の材料や技術に関する講演会・見学会を開催し、会員間の人的・技術交流や知見の蓄積を図っています。
(写真:見学会(積水化学工業(株) 開発研究所 水無瀬イノベーションセンター))
多様な学びと人脈を広げる場
委員長 末松 靖子 氏(京都樹脂株式会社 代表取締役社長)

ーー 委員長就任の経緯と会の特徴をお聞かせください。
前委員長からお声がけいただき、副委員長を2年間務めさせていただき徐々に準備を整えてから委員長に就任しました。まだ就任したばかりで、皆さまのお力をお借りしながら運営しています。合成樹脂研究会には、様々な業種の方がおられるので、セミナーや見学会などを行う際も幅広い知識を取り込むことができるように企画しています。一見すると、異業種でつながりを持たないように思えていた見学先でも、普段得られない情報に触れたり、また新たな発見もあります。そういった意味でも、産技研の協力をいただきながら、ほかの研究会や機関の方々とも交流し、幅広い範囲のテーマを扱っていきたいと思っております。
ーー 委員長として今後どんな会を目指しますか。
前委員長や副委員長に話を伺うと、声を揃えて「すごく楽しい会」だとおっしゃいます。私もそれは感じていて、会独自のプロジェクトチーム「なんぞこさえる会」では、弊社の中で遊び感覚でやっていた「アクリル樹脂パネル加工技術」が、異業種の方々とのコラボによって「ORIBEKKO(おりべっこう)」という商品にまで昇華しました。
これが生まれたのも、合成樹脂研究会はいろんな意見をお互いに出しやすい雰囲気があるからだと思っています。それらの意見を吸い上げて、どんどんチャレンジするのがこの会のいいところ。それが「楽しい会」という声につながっているのではないでしょうか。
そういった雰囲気は持ち続けていきたいです。また、異業種の集まりですので、会員それぞれが持つ興味や関心が違う、だからこそその中から新たな発想やアイデアを生み出すきっかけが得られます。これからも会員皆さまに「楽しい会」だと思っていただけますよう尽力してまいります。
会員の声:森川 哲成 氏(株式会社森川商店)
弊社のポリエステル樹脂やシリコン樹脂の販路を切り拓いた元社員と当研究会とのご縁があり、入会させていただきました。その後、私は、セルロースナノファイバーが水系エマルジョン接着剤の機能添加剤として作用するか検証したいという想いから勉強し始めたことをきっかけに、当会の活動に参加しました。私は当会では珍しい、主に糊(接着剤)のブレンド屋ですが、会員の皆さまの温かい雰囲気の中、経営のことなども含め様々な面で勉強させていただいております。産技研の担当者のご配慮により負担なく活動に参加できることに感謝しております。
会員の声:矢出 亨 氏(株式会社ヘキサケミカル)
講演会や見学会に参加させていただいております。テーマも最新の材料開発からDX・省力化に至るまで分野が幅広く、興味深い企画が多いです。最近は、他団体や学会との共催の機会が増えており、交流会への参加を含め、普段はなかなか聞けない話を拝聴できるため、視野や人脈が広がりました。
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