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「新市場創造型標準化制度」を活用!
オリジナルの評価方法の標準化を目指します
特定企業が保有する先端技術の標準化などの取組を通じて、新たな市場の創出と、ユーザーの利便性向上の達成を目的に、経済産業省で実施している「新市場創造型標準化制度」を活用し、「化粧用ブラシの力学特性測定方法」の標準化に取り組むことが決定されました。
研究の背景と本提案の目的
産技研において脈々と研究が続けられてきた伝統産業分野。そこで生み出される伝統産業品の様々な制作工程で使用する筆は、製造に携わる職人の減少や原材料の供給不安などの課題が指摘されています。
そのような背景から、産技研では、職人の熟練の技でつくられ、長きにわたり使用されている筆がもつ物性を詳しく知るため研究を続け、繊維束として使用感に影響する力学特性の測定方法を確立させました。
今回は、その方法を化粧用ブラシに応用しています。
これまで、獣毛が多く使用されてきた化粧用ブラシは、近年の様々な社会的背景から、合成繊維を材料とする製品の開発も増えてきています。
ブラシ用繊維の物性・成分等は既存のJIS(日本産業規格)で試験可能ですが、化粧用ブラシとして使用する際のなめらかさやコシ感といった使用感は、新製品開発や品質管理においても主観評価が主でした。
今回の決定により、株式会社タイキを中心に化粧用ブラシの使用感に影響する繊維束としての客観評価方法のJIS開発を目指します。
何に役立つ?
化粧用ブラシの使用感に関わる客観的データは、新製品開発、品質面における差別化、またオンライン販売などでの品質情報の一つとして活用されることにより、消費者に向けて製品の信頼性向上などにつながることが期待されます。
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