ヒト
COLUMN ~プラスチックの可能性とその未来のための研究~
写真:CNFを混ぜたプラスチック(奥:褐色板)を発泡成形した見本
プラスチックの研究に出会ったのは、大学時代、研究室見学の際にプラスチック成形機などを扱う研究室に興味を持ったことがきっかけでした。産技研に入所してからも、それまで研究していた「プラスチックの発泡成形」の分野に取り組む機会に恵まれ、現在もCNF(セルロースナノファイバー)のテーマとして研究を継続しています。
最近では、マイクロプラスチックが及ぼす生態系への影響や廃プラスチック燃焼による地球温暖化、海洋汚染などが深刻化し問題視されています。そのため、プラスチックは良くないものと認識されるかもしれませんが、これはプラスチックの問題だけではなく、それを使う側である人間のマナーによるものも大きいと感じています。
これまでずっと身近に使われてきたプラスチック。私も幼少期からプラモデルが好きで親しんできました。日進月歩で技術は進歩し、精度や発色も良くなっていることを目の当たりにするとやはり興味深いです。今後もプラスチックと共存していけるよう、技術革新や環境意識の向上に貢献していきたいです。
一つ一つの依頼試験に向き合うことや学会発表、製品化などの一助としてお手伝いできることは嬉しいですし、やりがいでもあります。見えないからこそ、その先には可能性がある、その可能性を目指して、産技研100周年記念時のキャッチフレーズ「コツコツ100年」のように、これからも地道に取り組んでいきます。
PROFILE
伊藤 彰浩 (いとう あきひろ)
研究室所属 ユニットリーダー
入所 :2007年
専門分野:プラスチック
研究 :プラスチック発泡成形
セルロースナノファイバー複合化
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