■事業概要
アレルギー・有害性・金属価格の高騰などが問題となっているニッケルめっきの代替となるスペキュラム(銅-スズ)合金めっきは,スズよりもイオン化傾向が小さい銅の優先析出を抑える必要があります。その過程に従来必要とされていた有毒なシアンを使用しない酸系のめっき液を開発し,めっき浴中の銅/スズのイオン比とほぼ同程度の組成を有する合金めっき皮膜を形成させる技術を確立しました。
■京都市産技研との関わり
環境調和型のめっき技術開発について,競争的研究資金(平成18~20年度戦略的基盤技術高度化支援事業,平成22~24年度「京都環境ナノクラスター」事業)による共同研究を実施。
■成果物と今後の事業展開等
開発しためっき液を電子部品や装飾品等のめっき向けに国内外へ向けて展開していく。
開発しためっき技術について広く周知し,スペキュラム合金めっきの受託加工を受けていく。
<メテック株式会社 コメント>
![]() 代表取締役社長 北村 隆幸 氏 |
弊社は各種電子部品等への表面処理を主な業務としております。 お客様からの技術的ニーズが日々高まる中,弊社のように充分な研究開発体制を持たない中小企業にとって,地域の公設研究機関は非常にありがたい存在です。 京都市産技研表面処理チーム様には京都府鍍金工業組合としてもお世話になり,いろいろとご指導いただいております。今回の研究は足かけ10年以上にも及ぶ長期間の成果が実ってきており,大変感謝しております。これからも京都から新しい技術を発信できるように努力する所存ですので,よろしくご指導のほどお願い申し上げます。 |
※産技研NEWS「ちえのわ」No.26(2020.12)より抜粋。