■事業概要
京都の染色技術や引箔を「天然皮革」に応用することで,京友禅や西陣織など京の伝統を取り入れた新しい皮革素材及び皮革製品を開発しました。本来,熱や水に弱い革を染料で染めるのは困難ですが,蒸す時間や温度の調整により堅ろうな染色を可能にしました。また,京友禅技法や西陣織技術を取り入れることで,機械だけでは真似のできない繊細な表現を可能にしました。
■産業技術研究所との関わり
・型染における「色糊(染料糊)」に関する技術支援(レオロジー調整,色移り防止)
・金銀箔を貼る際の「接着剤」や箔の変色防止に関する技術支援
・発色性,染色堅ろう度の向上と評価に関する指導・試験
■成果と事業展開等
・従来の牛革に加え,ラム・シープなどの羊革素材・製品の開発
・他の伝統産業技術との融合の検討
・アパレル・ファッション業界への展開
・製造過程の見学などができる工房の開設
<KYOTO Leather株式会社 コメント>
KYOTO Leather株式会社 代表取締役 田尻 敏寛 氏 |
担当者の積極的なサポートのお陰で,粘り強く商品化にこぎつけることができました。その後も新規の業界へ提案を行う際には試験・試作等で有り難くサポートをしていただいております。 |
※産技研NEWS「ちえのわ」No.23(2020.3)より抜粋。