■事業概要
「世界市場を開拓するSake・大吟醸生産システムの革新」(サポイン事業 平成25~27年度採択)に京都市産技研と共に参画した成果として,乳酸菌を利用した酒母製造技術と,高品質な日本酒製造において杜氏の勘に頼っていた醸造プロセスの一部を,バイオ計測により数値管理した酒質向上につながる新しいプロセス技術として開発しました。また,その技術を用いて特別純米酒「のろし」及び生酛(きもと)山廃特別純米酒「山田錦」を製品化しました。
■産業技術研究所との関わり
・清酒製造工程におけるガスクロマトグラフを利用した有機酸分析技術を開発,技術移転
・酒母製造時に利用する乳酸菌の候補株の選抜
・高品質な酒米の開発とその安定供給のため,京都府下で生産された酒米の特性解析などを実施
■成果物と今後の事業展開
・乳酸菌を利用した酒母(山廃酒母)製造技術の自社製品への応用
・今回開発した醸造プロセスによる大吟醸等高付加価値製品の国内外需要への対応
<黄桜株式会社 コメント>
![]() 専務取締役 若井 芳則 氏 |
当社は,清酒製造という伝統産業にありながら,新規技術の開発や応用により生産技術を確立し,新たな商品を生み出してまいりました。これらの成果の一つとして平成29年に知恵創出"目の輝き"企業の認定を受けました。今後も,清酒のみならず地ビール・焼酎等広く醸造製品の開発と製造に携わり,当社のISO9001品質方針である「消費者の方々に愛される高品質の製品を製造」してまいります。 |
※産技研NEWS「ちえのわ」No.17(2018.9)より抜粋。