地方独立行政法人 京都市産業技術研究所
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活用事例:天然素材の草木染による工業化及び高付加価値化技術の開発

天然素材の草木染による工業化及び高付加価値化技術の開発

株式会社村田染工/色染化学チーム

■事業概要
 絹,木綿,羊毛,麻などの天然繊維を植物染料等の天然色素によって染色する草木染は,原料品質のばらつきが大きく染色の再現性が低いことや,染色堅ろう度が不十分であることなどの理由で,工業化は困難とされていました。そこで,工業化・高付加価値化のための新しい染色技術を確立し,「人に優しく,環境に優しい」をキーワードとする様々な商品への応用展開に成功しました。

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京阪電車特別車両
「プレミアムカー」
草木染オリジナルブランケット
ワイン染による
糸で織られたベビーウェア

■産業技術研究所との関わり
・染色加工の基本処方の確立及び原反加工へのスケールアップに関する指導
・染色堅ろう度の向上と評価に関する指導・試験
・生地染から製品染,棉(わた)染,糸染への応用に関する指導
・綛(かせ)染糸のワインディング技術指導とその評価

■成果物と今後の事業展開
・大手アパレルメーカー,テキスタイルメーカーとの事業展開の拡大
・更なる染色堅ろう度向上のための研究
・「メイドインジャパン」「メイドイン京都」のPR活動

 

<株式会社村田染工 コメント>

mrata3.png 株式会社村田染工
代表取締役
  村田 正明 氏
 弊社は,様々な技法により染色加工を行い,特に草木染においては,匠の世界を目指し,日夜努力をしております。草木染による糸の量産技術を確立し,平成26年に知恵ビジネスプランコンテスト,平成28年には,知恵創出"目の輝き"企業の認定等を受けました。
 また直近では,平成29年8月に京阪電車のプレミアムカー車両内で使用される草木染ブランケットに採用されました。草木染の量産により,高い染色の再現性や堅ろう度,短納期,均一の染色等アパレルやテキスタイル等メーカー側のニーズに応えて,新たな創造を行ってまいります。
 
※産技研NEWS「ちえのわ」No.14(2017.12)より抜粋。