地方独立行政法人 京都市産業技術研究所
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活用事例:炭素繊維紋織物の製織技術と加工技術の開発

炭素繊維紋織物の製織技術と加工技術の開発

有限会社フクオカ機業/製織システムチーム,色染化学チーム

■事業概要
西陣織製織技術を用いた炭素繊維紋織物の製織技術を確立し,併せてフライ(毛羽立ち)を防止する樹脂加工技術も開発。炭素繊維織物の光沢感をいかした柔軟性のある素材とすることでバッグなどへの利用も可能としました。近年は,炭素繊維とカラーガラス繊維等,異素材繊維を用いて意匠性の高い紋織物を開発したことにより,輸送機・インテリア・スポーツ用具などの大量消費される分野への炭素繊維紋織物素材の供給と更なる高精細な柄表現を目指しています。

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カーボン製チェアー HANAYAKA
ミラノサローネ2017に出展
カーボン・カラーガラス繊維桜柄織物

■産業技術研究所との関わり
・炭素繊維紋織物の製織技術の開発と改善
・フライ防止加工技術の開発とその評価技術支援
・CGSソフトウェアによる製紋技術指導
・各種展示会への出展支援
・地域資源活用型研究開発費を活用

■成果物と今後の事業展開
・自動車内外装材への採用に向けた意匠性の高い炭素繊維紋織物の製品開発
・ゴルフシャフトや釣竿などのスポーツ分野への利用拡大
・バッグ用素材の活用分野の拡大

 

<有限会社フクオカ機業 コメント>

有限会社フクオカ機業
代表取締役
 福岡 裕典 氏
 弊社は,西陣織の特徴であるジャカードを有効活用し,機能+意匠性を兼ね備えた炭素繊維変化織物の開発を行いました。この技術を世界に発信すべく,平成20年から21年に,京都市産業技術研究所(旧繊維技術センター)等と経済産業省の「地域資源活用型研究開発補助事業」にて採択を受け,ソフトカーボン織物の開発に成功し,平成28年には,本事業により,知恵創出"目の輝き"認定企業に認定されました。近年は,自動車内装材として自動車メーカーと共同開発も行っております。
 
※産技研NEWS「ちえのわ」No.13(2017.9)より抜粋。