地方独立行政法人 京都市産業技術研究所
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集束イオンビーム加工観察装置

集束イオンビーム加工観察装置

(FIB:Focused Ion Beam processing and observation system)
~試料の内部構造などを知る/微小特定部位の断面加工・観察が可能~

 平成29年度(公財)JKA機械振興補助事業(競輪補助事業)により機械金属,電子電機業界の振興を図るため,金属材料を中心とした各種工業材料及び工業製品の評価技術の高度化を目的とした機器を設置しました。

集束イオンビーム加工観察装置
商品名:JIB-4000集束イオンビーム加工観察装置
    【日本電子(株)】

■集束イオンビーム加工観察装置
 集束イオンビーム加工観察装置は,細く絞ったガリウムイオンビームを試料に照射することにより,(1) 微細加工 (2) 観察 (3) 微細パターンのカーボン皮膜の形成ができる装置です。
 像を観察しながら加工部位を特定できること,ナノオーダーの精度で加工が可能であることから,試料内部の層構造,接合界面,膜厚などの観察,また,切片法や機械研磨法などでは加工困難な有機・無機複合材料,軟質材料,マイクロボイドなどの観察,SEM(走査型電子顕微鏡)の試料作製などにも幅広く活用されるようになっており,ナノテクノロジー分野において極めて有効性の高い装置となっています。
 一般的な断面加工・観察は,①加工部位にカーボン保護層形成,②荒加工・中加工・仕上げ加工,③試料ステージを傾斜し,加工断面を観察,の手順で行います。
 ガリウムイオンを試料表面に照射した際に発生する2次電子像:SIM(Scanning Ion Microscope,走査イオン顕微鏡)像は, SEM像よりも結晶コントラスト(結晶組織)が明瞭であるため,めっき製品の断面及び金属組織の評価にも活用できます。

jib4000.png
X線回折装置SmartLab外観

■機器の用途
 本装置は,試料表層の微小な特定部位の微細加工及び観察ができることが大きな特長であり,金属薄膜等の内部構造,層構造,膜厚,結晶性,成長様式,接合界面,加工困難なはんだ及びマイクロボイドなどの観察が可能となることから,各種表面処理部材,各種金属加工部材,半導体,MEMS,パワーデバイス及びFPD関連の新材料・新製品の研究開発,製品の品質向上・製造プロセスの改善などに幅広く利用することができます。

■機器の仕様概要
イオン源:Ga液体金属イオン源
加速電圧:1~30kV
像分解能:5nm(30kV時)
最大ビーム電流:60nA(30kV時)
イオンビーム加工形状:矩形,ライン,スポット

※産技研NEWS「ちえのわ」No.16(2018.5)より抜粋。