京都市内の清酒生産拠点への支援として、市内の醸造業者への技術支援を一貫して実施しています。同時に京都地区に集積する計測機器、試薬製造業者に対する開発支援、異物分析を中心とする食品製造業者への技術相談などを実施しています。
醸造業者への技術支援の一環として、清酒製造に利用される微生物の一つである「清酒酵母」を昭和30年代から分譲しています。清酒酵母の特徴(個性)が、清酒の品質に多大な影響を与えることから、様々な特徴のある清酒酵母を育種・開発してきました。開発した酵母は京都の酒造業者に分譲し、高付加価値な清酒製造に活用されています。
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清酒酵母 | 京都市産技研 分譲用清酒酵母の紹介 |
研究所で開発された酵母を使って造られた清酒
一方で、清酒酵母の育種に活用したバイオ計測技術を応用し、研究開発用試薬キット・計測デバイスの開発を行っています。特に、タンパク質分析においては二次元電気泳動を中心に、分析に必要な抽出、前処理、分離用試薬に関しては市内企業と共に製品化し、事業展開の支援も行っています。
左:特別純米酒「のろし」、生酛山廃 特別純米酒「山田錦」(黄桜)
右:ジアセチル分析キット「Shinwa DS-DA」(信和化工)
戦略的基盤技術高度化支援事業(経済産業省平成25-27年度)
醸造技術に関しては、清酒酵母の育種技術及び最新の分析機器を利用した醸造工程の評価・分析技術が上げられます。これらのシーズから香気成分に特徴を有する吟醸用酵母や醸造技術を活用した清涼飲料・製菓原料等を開発しています。
また、バイオ計測技術においては、タンパク質の分離技術、ガスクロマトグラフを活用した有機酸やアミノ酸等の分析技術、バイオセンサーを用いた生体反応の計測技術等に亘り、これらのシーズを用い、タンパク質分析用の試薬キット、生体反応計測用半導体センサー及び分析装置等の製品開発に寄与しています。
バイオセンサー(左)
特定名称 | 使用原料 | 精米歩合・要件 |
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本醸造酒 | 米、米こうじ、水、醸造アルコール | 70%以下 |
純米酒 | 米、米こうじ、水 | - |
吟醸酒 | 米、米こうじ、水、醸造アルコール | 60%以下・低温、長期間発酵 |
純米吟醸酒 | 米、米こうじ、水 | 60%以下・低温、長期間発酵 |
大吟醸酒 | 米、米こうじ、水、醸造アルコール | 50%以下・低温、長期間発酵 |
純米大吟醸酒 | 米、米こうじ、水 | 50%以下・低温、長期間発酵 |
商標一覧 | 商標登録番号 |
京の琴(きょうのこと) | 6372731 |
京の華(きょうのはな) | 6372732 |
京の咲(きょうのさく) | 6372733 |
京の珀(きょうのはく) | 6369568 |
京の恋(きょうのこい) | 6372734 |